身体に響くはり治療
当院のはり治療の特徴は「ひびく」
はりを体に刺したときに「ズーン」とした感覚を感じるのは
脳に「ここが悪いですよ!」と知らせているのです。
悪くないところにはりを刺しても何も感じません。
良くなった患者さんが
「これ同じところに刺しているんですか?
今日は何も感じないんですけど。」
と言われます。
またはり治療に慣れた方だと、この「ズーン」とした響きで
「効いた!」ということが分かり、
治療後はスッキリした表情になっています。
このひびきは注射針を刺したときの「痛み」とは違います。
●身体の悪いところ「筋硬結(きんこうけつ)」
筋硬結とは筋肉の使い過ぎやストレス、
怪我などによって筋肉繊維内の筋小胞体から
カルシウムイオンが過剰に放出されて、
筋繊維が硬くなった状態のことをいいます。
身体に響く鍼
まず、身体のどこをどうすれば痛い(痺れる、だるい)のかを確認し、
そこから手で触りながら痛みを出している筋硬結を探して鍼を刺します。
筋硬結の部分に鍼を刺すとズーンとした感覚や
ズキッとした感覚を感じますが
硬結を解くのには不可欠となります。
(筋繊維の状態)
また鍼をすることによって起こる
加療反応(好転反応)というものがあります。
悪い部分が正常に戻ろうとする過程で
少しだるくなったり、一時的に痛みが増す事がありますが、
悪いものを流し新鮮な血液を取り込む
治癒力が働いていると理解してください。
生物学的にいうと
このカルシウムイオンとは
筋肉の収縮時に必要な物質なのですが
過剰に漏出してしまうと筋肉が拘縮を起こし、
持続的に拘縮すると
カルシウムイオンを筋小胞体に取り込むための
カルシウムポンプという機能に必要な
ATPというエネルギーになる物質が
枯渇してしまい悪循環となってしまいます。
局所循環が障害されると、
痛みの物質が生産され、
それを受容体がキャッチすると
信号となって脳に送られ
痛みを感じるという流れになります。
●自然に例えると・・・
生理学的には難しくなりますが、
人の体も自然となんら変わりなく
例えば荒れ果てた土地に水を撒いても
水は吸収されずすぐに乾いてしまいます。
吸収しないから、土は硬くなりひび割れ
草木も生えないでしょう。
だからその土地(体)は耕して(鍼を刺し)
水(血)が流れ行きわたるようにすれば
花が咲く(元気になる)ようになるでしょう。
もちろん、長く荒れた土地はそう簡単にはいかないかもしれません、
しかし、確実に明日は一歩進むと思います。